伊予市パーフェクトガイド
ようおいでたなもし、伊予市パーフェクトガイドの世界へ~♪~♪~♪
第183回目は、伊予市にある「こたろう博物館」の館長であるいせきこたろうさんの『伊予市、ナニミル?ナニヲシル?』シリーズ第31回目です♪
第29回から「樹木を追う」というテーマで書き綴っているのだが、「樹木」を眺めるならば、そこらへんを歩けば色んな場所に様々な木が生えているわけで、特定の場所にわざわざ足を運ばなくても良いはずだ。
近所の庭先にだって四季折々の花々を眺めることもできるだろうし。
しかし、樹木・花卉というもの、余りにも多種多様すぎて、その姿・形を見て「あー、これは●●だよね」と、その名前を言い当てることはなかなか難しい。
植物図鑑・ハンドブックでも片手に携えて歩けば良いのかもしれないが、歩く途中でいちいちページをめくるのは大層手間がかかるし、目の前にある樹木の情報にはなかなか辿り着けない。
植物に精通している方と共に歩き、都度その物識りの方に尋ねるのが手っ取り早いのだろうが、簡単に解答が得られることは、僕にとっては歓迎致しかねることなのだ。
もちろん有難いことではあるのだが、直ぐに答えが見つかってしまうと記憶に残らない。
「忘れてたらまた尋ねりゃいいや」などと安易に他人に頼ってしまいかねない。
反復・繰り返しを行いながらでも、何とか独学で克服したいと考えるのである
庭先でみかけるようなものならば、ホームセンター・園芸店の店先、手づくり交流市場 町家などで、売り物としての木々・花々を眺めれば良いだろう。
値札とかネームプレートとか、植物名と実際の姿を対比させるための情報がそこにあるからだ。
とは言っても、店先で写真をパシャパシャ撮るわけにもいかない。
ただ、観察して、頭の中でイメージと植物名の対応を反芻する。これを繰り返すしかない。
しかし、店先で観察できるのは、庭に容易に植栽可能なサイズの、いわば幼木の類である。
長年に亘って成長を重ねた成木・老木の類、いわゆる巨木だの老木だのといわれる樹木を判別する能力を養うには、店頭観察という手段は片手落ちとしか言いようがない。
そこで次なる作戦を考える。樹名やその特徴の概要の説明板が立てられている銘木を訪ね歩けばいいじゃないか。
他人様のお庭をしげしげと眺めるのは何分気が引けるが、天然記念物に指定されているようなものであれば、きっと公共性のある場所に聳えているだろうし、眺めていても「変な人扱い」される確率はぐっと減りそうだ。
ということで、今回は天然記念物に指定されている樹木を散見していくことにしよう。
高野川神社(双海町高野川)にオガタマノキがある。
愛媛県の天然記念物として、昭和63年(1988)に指定されている。

写真:高野川神社本殿後部のオガタマノキ
漢字で書けば「招魂木」・「小賀玉」らしい。
神霊を招き入れるという意味合いで玉串としても使用されるとのことで、なるほど、この木が神社に聳えていることの理由が頷ける。
高野川神社のオガタマノキは、神社を囲むように境内に4本聳えている。
いつ誰が植えたかは定かではないが、永利のオガタマノキ(鹿児島県薩摩川内市永利町)、小長井のオガタマノキ(長崎県諫早市小長井町)に次いで日本で3番目の巨木であると説明板に記されている。
「なるほど、なるほど」と一旦は納得してみるが、何を以てその順位が決まったのだろうかという疑問が頭をよぎる。
各オガタマノキの略プロフィールを拾い上げて列記してみると、
・永利のオガタマノキ:樹高約22m、幹周 6.7m、、推定樹齢約800年
・小長井のオガタマノキ:樹高20m、幹周9.1m、推定樹齢千年以上
・高野川神社のオガタマノキ:樹高23m、幹周2.8m、樹齢200年
ということになる。
「これじゃ、樹高だけ見れば高野川神社のものが日本一じゃないか!」と思ってしまうのだが、それにしてはかなりの瘦せっぽちである。
威容という意味では、やはり三番手に収まるのかもしれない。
日本で何番目かということはこのくらいにしておいて、もう少しこの木の特徴を押さえておこう。
葉は長楕円形で厚く艶があり、2~3月頃に径3cm程度で芳香のある6弁の白い花を咲かせる。
この芳香からダイシコウ(大師香)という別名も持っているようである。

写真:オガタマノキの花(高野川神社のものではない)
新梢はミカドアゲハと呼ばれる珍蝶が生食し、その繁殖に関係しているらしく。昭和60年(1985)に県内で初めてこの場所で発見されたとのことである。
僕はまだこの蝶の実物を目にしたことはないのだが、今もなお春先にこの場所で生殖を繰り返しているのだろうか。
そうであれば、何とか巡りあいたいものである。
春先に咲く花として眺めたいのは、明神池(中山町大矢)のアカメヤナギだ。

写真:明神池の祠とアカメヤナギ
この写真、見覚えはないだろうか?
「いせきこたろうの伊予市ナニミル、ナニヲシル」をご愛読されている方ならお気付きとは思うが、シリーズの第19回「神社に詣でる-(3)」で弁天宮が祀られるということ紹介した池である。
祠の南側に10数株のアカメヤナギが群生しており、最大のもので胸高幹周190cm、樹高15~20m、推定樹齢約200年の巨木もある。
平成17年(2005)3月、3市町が合併して新しい伊予市が発足する直前に中山町の天然記念物に指定されている。
葉は他のヤナギ類に比べて広いのでマルバヤナギの別名を持つが、春の新芽や若葉のときには赤褐色を帯びることからアカメヤナギと命名されたらしい。

写真:アカメヤナギの花
見ての通り、サクラやツツジのように、万人が愛でて喜ぶような華やかな花ではない。
極めて地味な花だ。
ネコヤナギのようなフサフサとした毛を纏っていれば、手触りを求めて見物に訪れる人もいるのだろうが、そのような触覚に訴えるような魅力も有していない地味な花だ。
地味だからこそ、僕なんかは惹かれてしまうのだが、この場所へのアクセスがなかなか容易ではないせいか、ここに来訪する人の数はいかんせん少ない。
ちなみに、この明神池は、近隣にある御池(おいけ)と「蛇の道」と呼ばれる通路で繋がっていて、池に棲んでいた大蛇が往来していたという。
これに恐れをなした村人が、両方の池に木綿針を各五合、計一升入れて退治し、弁才天を祀り、ヤナギを植えてご神木としたのだという伝承が残っている。
六反集会所(伊予市上吾川)に市の天然記念物に指定されているナギの巨木がある。
胸高幹周180cm、樹高10mとまずまずの大きさである。
推定樹齢は300年ということである。
巨木とはいっても、主要道から少し外れた位置にあり、ドライブがてら目に留まるものではない。
集会所なので、ご近所の方なら盛んに足を運ぶかもしれないが、一般人なら、そこにナギが存在することを事前リサーチで調べ、そして「木を眺めに行くんだ」という明確な意思を持たない限り、まず訪れることなんてないだろう。
ナギは、暖帯沿岸のモガシ・タブノキ群系に見られる陰樹らしく、六反集会所のナギのように、開けた場所に一本木立で大樹が存在するのは珍しいという。
よく見ると主幹が切断され、その切断部分付近の枝の一部が枯死している。
しかし、樹勢は旺盛で、青々とした葉が鬱蒼と茂っている。

写真:六反集会所のナギ
ナギは、この葉っぱに特徴がある。長さ4~5cmの小さな葉である。
葉脈が縦に数十本走っていて、葉脈の方向の引っ張り強度が高い。
指先に力を込め、歯を食い縛って思い切り引っ張ってもみてもビクともしない。
週刊誌のマンガ本を引き裂くよりも、ある意味難しいかもしれないなと思ったほどだ。
このような強靭さゆえ、ベンケイノチカラシバ(弁慶の力柴)、センニンリキ(千人力)といった異名も持っているようだ。
容易に引き裂くことができないことから、強い絆・縁結び・夫婦円満といった御利益を期待して、御守りとしてその葉を携帯する人もいるようだ。
また、ナギは漢字で書くと「梛木」なのだが、音韻的には「凪」を当てることができる。
漁業・海運関係者にとってゲン担ぎとして有難られたようである。
また、「凪」は「平穏」に通じるとして、社寺や一般家庭の庭に植えられることもあったようだ。
ここのナギもおそらくはこの地区の平穏無事を祈願して植えられたものであろうと想像するのだが、ナギは熊野権現の象徴ともなっている。
ひょっとしたら、この辺りの熊野信仰の名残なのかもしれない。
◆お店の詳細◆
店名:こたろう博物館
住所:愛媛県伊予市灘町60-3
電話:(非公開、詳しくは店頭で)
営業時間:10:00~19:00
定休日:火・水曜日(その他不定期休がありますので詳しくはホームページ等のカレンダーでご確認ください)
◆「伊予市ガイド vol.180 第30回 樹木を追う-メタセコイア」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/92223
◆「伊予市ガイド vol.177 第29回 樹木を追う-ツツジ」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/91044
◆「伊予市ガイド vol.174 第28回 マンホールの世界」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/90133
◆「伊予市ガイド vol.171 第27回 寺に詣でる-(5)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/89039
◆「伊予市ガイド vol.168 第26回 寺に詣でる-(4)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/88085
◆「伊予市ガイド vol.165 第25回 寺に詣でる-(3)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/87142
◆「伊予市ガイド vol.162 第24回 寺に詣でる-(2)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/86275
◆「伊予市ガイド vol.159 第23回 寺に詣でる-(1)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/85177
◆「伊予市ガイド vol.156 第22回 神社に詣でる-(6)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/84157
◆「伊予市ガイド vol.153 第21回 神社に詣でる-(5)」
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◆「伊予市ガイド vol.149 第20回 神社に詣でる-(4)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/82190
◆「伊予市ガイド vol.147 第19回 神社に詣でる-(3)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/81199
◆「伊予市ガイド vol.144 第18回 神社に詣でる-(2)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/80131
◆「伊予市ガイド vol.141 第17回 神社に詣でる-(1)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/79193
◆「伊予市ガイド vol.138 第16回 石造物を訪ねる」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/78092
◆「伊予市ガイド vol.135 第15回 道を訪ねる-(5)~いにしえの道」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/77204
◆「伊予市ガイド vol.132 第14回 道を訪ねる-(4)~その他の道」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/76376
◆「伊予市ガイド vol.129 第13回 道を訪ねる-(3)~市道とか」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/75466
◆「伊予市ガイド vol.126 第12回 道を訪ねる-(2)~そして県道へ」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/74761
◆「伊予市ガイド vol.123 第11回 道を訪ねる-(1)~まずは国道を」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/73821
◆「伊予市ガイド vol.120 第10回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(4)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/72993
◆「伊予市ガイド vol.117 第9回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(3)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/71897
◆「伊予市ガイド vol.114 第8回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(2)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/71175
◆「伊予市ガイド vol.111 第7回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(1)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/70419
◆「伊予市ガイド vol.108 第6回 地下を潜る路」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/69458
◆「伊予市ガイド vol.105 第5回 川を堰き止めるものを訪ねる」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/68618
◆「伊予市ガイド vol.102 第4回 水を求めて~川を見つめる(2)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/67646
◆「伊予市ガイド vol.99 第3回 水を求めて~川を見つめる(1)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/66679
◆「伊予市ガイド vol.96 第2回 水を求めて~ため池を眺めてみる」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/65665
◆「伊予市ガイド vol.93 第1回 農村風景を眺める」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/64697
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