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伊予市パーフェクトガイド

伊予市ガイド vol.129【こたろうの『伊予市、ナニミル?ナニヲシル?』】第13回 道を訪ねる-(3)~市道とか

ようおいでたなもし、伊予市パーフェクトガイドの世界へ~♪~♪~♪

第129回目は、伊予市にある「こたろう博物館」の館長であるいせきこたろうさんの『伊予市、ナニミル?ナニヲシル?』シリーズ第13回目です♪

到底覚えきれない市道の世界

 身近な存在であり、住民の日常生活に欠かせない市道。この伊予市には、どれほどの数の市道があるのだろう。気になり始めると調べずにはいられない。まずは手始めに伊予地区(旧伊予市エリア)の市道を数え上げてみる。ざっと数えて700強ぐらいはある。この分じゃ、中山・双海地区を合わせると軽く1000は越しそうだ。県道とは比べ物にならない数だ。こんなにも膨大な数に及ぶ市道。これら全部の路線情報を掌握し、市民の声を受け止めつつ道路の維持管理に努める市役所土木管理課の方々には、頭が下がる思いだ。

 膨大な数の市道だが、僕たちの生活を支えるありがたき存在。その名前をまったく意識しないというんじゃ、申し訳が立たない。とはいえ、僕のような平民が市道の名前というものを意識する局面といえば、広報誌に掲載された「どこそこの市道の改修が行われた」といった記事とか、市議会だよりに「歩行者の安全確保のために改良を施してほしい」といった議案答弁の記事ぐらいだ。無理もない。市道には、その名前を示すような標識が建てられているわけではないし、そこに住む人々にとっても「この道」「そこの道」と呼ぶだけで事足りる。本名が語られる機会はほとんどないのだから。

市道に愛称をつける

大抵の県道・市道は、単に道路の始点・終点の地名を連結した形の名前を付けられることが多い。市道の場合は、始点・終点が住宅団地内で完結する場合も多く、「●●団地●号線」なる名前もふんだんに見られる。

 これはこれで、その道がどのあたりに存在する道なのかを把握するには便利なのだが、人口膾炙の度合いがあまりにも小さすぎて、会話の中で使ったとしても相互に理解しあえない状況が発生しそうだ。

 そこで出てくるのが「道に愛称をつける」という作戦である。前回取り上げた県道郡中港線も、地元の人達には「国鉄通り」と呼ばれている。この愛称があるからこそ、中心市街地活性化を企図した社会実験「国鉄通りおさんぽプロジェクト」(2020~2022年)などの取り組みも活きてくるように思える。

 松山市などは、市道の清掃美化や植栽活動などを市民がサポートする「まつやまマイロード」という仕組みがあって、その活動の見返りというわけではないが、市道に対して愛称をつけるネーミングライツを持つことができる。そして、その愛称を記した表示板を、道路わきの見えやすいところにしっかりと立ててもらえるのだ。地元の人々に対して道に対する愛着を持ってもらうとともに、道路の美観の継続的維持を図れるし、加えて、地元民以外に道案内する際にも説明しやすくなるというメリットも生まれるのだから、なかなか良い制度ではないか。

 これと似たような考えだろうか。伊予市にも愛称を持つ市道がいくつか存在する。国鉄通りに立って、JR伊予市駅の方向を見ると、ちゃんと標識も建てられていることがわかる。

 「郡中北通り」「しお風通り」「伊予農通り」「市役所通り」「夕やけ通り」「五色浜通り」「花かつお通り」。これらは、旧伊予市時代に設定された愛称である。おぼろげな記憶ではあるが、確か20年近くの前の命名だ。長い歳月が経過しているのだが、それほど「定着している」感はない。「どっからどこまでが何という名前の通りなの」ということを知るにしても、ネット検索したところで的を射た答を得ることは難しい。知りたければ、市役所に駆け込んで説明してもらうのが手っ取り早いだろうが、それじゃお手軽過ぎて面白くない。自力解決するのだ。写真のような「通り名標識」を頼りに実際にその道を歩いてみれば、路線の途中にこそ標識は存在しないものの、起点・終点にはちゃんと標識が立てられているので、その範囲を掌握することができる。私が知る限り、これらの通りが全部記された看板は、市内にただ1ヶ所しか存在しない。それを探し出せば一気に解決できるのであるが、ここでは敢えてその答えを伏せておくので、ぜひその看板を捜索してみて欲しい。

ダウンタウン線?

 僕も一つくらいは市道に愛称をつけてみたい。そんな思いで、市道名の一覧表を眺めてみた。まあ、眺めたところで、すべての市道を通り尽くしているわけでもなく、特別な思い入れがある市道があるわけでもないので、気の利いた名前などなかなか付けられるものではない。

 しかし、とある市道名を見たとき、視線が止まった。市道367号「浜田松本線」である。おお!いまや、お笑い界の大御所的な位置に立つダウンタウンを彷彿させる名前じゃないか。

 期待に胸を躍らせながら、現地確認に出向いてみる。

 この写真の中央部の小道が、件の市道だ。

せ……、狭い。そして、人や車の通行が著しく少な過ぎる……。愛称をつけたところで、誰も喜んでくれそうになさそうだ。

 ということで、僕の勝手なプロモーション計画は、儚くも忽ちのうちに頓挫したのであった。 

 

実はすごい銀杏通交差点

 銀杏通交差点。伊予農業高等学校前を抜ける国道378号と市道457号(築港吾川線)が直交する交差点だ。お近くにお住まいの伊予市民ならば、この交差点の名前を認知しているかもしれないが、おそらくほとんどの人はそんな名前がついていることに意識は向いてないだろう。

 「銀杏通」という通りがどの道を指しているのかを説明せよと言われても、はっきり答えられる人なんて少ないように思える。「銀杏通」というが、辺りを見渡してみても、それらしい公孫樹の木の姿はなかなか見つからない。いや、交差点付近に立って、そこに合流する道をしげしげと眺めてみると、背丈が4~5mの小っちゃな公孫樹の木が1本植わっている。到底「銘木」とは呼べそうにはない。こんな小木が、なんで通りの名前になっちゃうのか、不思議でしょうがない。だけども、それには訳がある。

 今は思い起こす縁もないが、昔はここに大銀杏が聳え立っていたという。そして、そこに「おさん」という名の狸が棲みついていたらしい。人をよく化かすだったという。しかし、悪さばかりするのではなく、病気平癒や失せ物探しをお願いすると、不思議と御利益があったとのこと。そんなわけで、今も公孫樹の木の下には小さなお宮が祀られている。「伊豫市のむかし話 伝説」という本の中に「銀杏狸」という話が紹介されているので、詳しくはそちらをお読みいただきたい。伊予市立図書館にいけば貸出もされている。

 話を戻そう。「銀杏通」は、この公孫樹・祠がある道。北東方向から斜めに交差点に突き刺さる、市道518号(下吾川上野線)の通称である。

 さて、この交差点にえらく熱を入れて語っているのは、「銀杏通」という名前に魅かれているからだけでない。他にも興味深い点があるからなのだ。一見、何の特徴もなさそうだが、実はこの交差点、いわゆる「五差路」というやつだ。

 いや、待てよ。本当に五差路なのか。いや、よくよく見るとあと2本あるじゃないか。銀杏狸を祀っている祠から北東に入る市道376号(銀杏東新川線)、そして、IYO夢みらい館の1FL玄関前に通じる市道459号(南旭町線)、この2本も、すこし距離を置いているが交差点に突入している。

 だから正確にいえば、この交差点は七差路だ。一見、何も特徴のない交差点だが、実は複雑怪奇な交差点であり、非常に珍しいスポットなのである。

県内を探すと、五差路は意外と多く存在していることがわかる。丹念に地図をあたれば、六差路以上の交差点も見つかる。ただ、大抵は、複数車線を有する大きな道路の交差点に、路地という方が相応しいような幅狭い小径が連結している形になっている。

 伊予市の銀杏交差点のように、ほぼ同じ幅の道が交差するような五差路以上の交差点は極めて希有なのである。その点で僕は、この交差点には非常に大きな思い入れを抱いているのである。そして、「世紀の大発見」をしたかのごとく、この交差点を眺めてほくそ笑んでいるのである。この僕の思いを察し、くれぐれも、この記事を読んで、「●百景」なる某テレビ番組に投稿して景品を頂戴しようだなんて、浅ましいことはしないでいただきたい。

◆お店の詳細◆

店名:こたろう博物館

住所:愛媛県伊予市灘町60-3  

電話:(非公開、詳しくは店頭で)

営業時間:10:00~19:00

定休日:火・水曜日(その他不定期休がありますので詳しくはホームページ等のカレンダーでご確認ください)

HP: http://kotaro-iseki.net

FB: https://facebook.com/kotaro-MLA

伊予市「こたろう博物館」館長いせきこたろうさんの【こたろうの『伊予市、ナニミル?ナニヲシル?』】連載紹介♪

◆「伊予市ガイド vol.126 第12回 道を訪ねる-(2)~そして県道へ」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/74761

◆「伊予市ガイド vol.123 第11回 道を訪ねる-(1)~まずは国道を」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/73821

◆「伊予市ガイド vol.120 第10回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(4)」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/72993

◆「伊予市ガイド vol.117 第9回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(3)」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/71897

◆「伊予市ガイド vol.114 第8回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(2)」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/71175

◆「伊予市ガイド vol.111 第7回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(1)」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/70419

◆「伊予市ガイド vol.108 第6回 地下を潜る路」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/69458

◆「伊予市ガイド vol.105 第5回 川を堰き止めるものを訪ねる」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/68618

◆「伊予市ガイド vol.102 第4回 水を求めて~川を見つめる(2)」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/67646

◆「伊予市ガイド vol.99   第3回 水を求めて~川を見つめる(1)」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/66679

◆「伊予市ガイド vol.96   第2回 水を求めて~ため池を眺めてみる」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/65665

◆「伊予市ガイド vol.93   第1回 農村風景を眺める」

https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/64697

来週あたりついつい行きたくなる

伊予市情報特集ページ

公開した『伊予市パーフェクトガイド』

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伊予市パーフェクトガイド

イラスト:山内ひろみ

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※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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