伊予市パーフェクトガイド
ようおいでたなもし、伊予市パーフェクトガイドの世界へ~♪~♪~♪
第141回目は、伊予市にある「こたろう博物館」の館長であるいせきこたろうさんの『伊予市、ナニミル?ナニヲシル?』シリーズ第17回目です♪
前回は、路傍にひっそりと置かれている石造物というものに注目してみた。
今回からは、石造物の宝庫とも言える神社や寺に目を向けていくことにしよう。まずは、「神社を巡る」ことにする。
ここで単に「神社を巡る」と記したものの、どうにも言葉が不適切で失礼な感じがしてならない。巡り方はどうあれ、足を運ぶ際の言い方としては、「神社に詣でる」というべきはないかと思ってしまう。

そもそも、神社の詣で方というか、神社へと足を運ぶ目的といったものは、人それぞれであろう。
神社詣の目的を僕なりにざっとまとめてみると、以下のようなタイプに分類できるだろう。
① 祈願する、ご利益をいただく
世界平和とか氏子安全といった社会全体への利益を祈願する人もいれば、金運上昇・病気平癒・商売繁盛・招福萬来といった個人的利益を求めて訪れる人もいる。
参拝の頻度もまちまちで、願いを叶えたい局面のみに訪れる人もいれば、日参、月参といった形で定期的に度々参拝する方もいる。
② 運勢を占う
上記①に似ているが、具体的なご利益を預かるのではなく、おみくじを引いて運勢を占うことが主目的になっている。
③ 御札をいただく
年始に初詣で訪れ、神棚に祀るため神札をいただきに参拝するのが代表例か。一般的には、戴いた天照大神(伊勢神宮祭神)、産土神(自分が住んでいる地域の守護神)、崇敬社(自分が贔屓にしている神社)の各御札を3枚セットで神棚上の宮形に収める。
初詣の他、夏越祓や祭日、日待など、年中行事に合わせて参拝して御札をいただくケースもある。
④ 御守をいただく
上記①の延長線上にある。交通安全祈願のお守りやステッカー、カバンや財布に付けたり入れたりするための肌守りなど、得たいご利益が割とはっきりしたものを頂戴する。
⑤ 御朱印をいただく
御朱印帳に墨書・押印していただくために参拝するケース。七福神めぐり、三社めぐりなどが代表例。ほとんどの場合、神主が常駐している神社に限られるが、無人の神社でも時たま書置きを頒布しているケースがある。
どちらかというとコレクション的な色合いが強いようにも思えるが、そんなことを言うと語弊がありそうだ。きっと、信仰心の現れを示すもの、参拝した証として御朱印をいただいているに過ぎないのだろうと信じたい。
僕自身は「御朱印集め」はしていないが、他人が集めた御朱印を眺めるのは大好きである。そこに記された文字や押された印から、何かしら学び取れるものがあるからだ。動機はどうであれ、収集・保存することは大事なことなのだ。
⑥ 人生儀礼のために行く
様々な人生の節目で神に祈り、また神への感謝と報告を行うために参拝する。七五三や厄除け・厄落としなど。
⑦ 非日常を味わう
神社は神のおわす荘厳な場所であり、日常生活から離れた空間とも言える。そのような場所に身を置くことで心の平穏を取り戻すために訪れる。
時折、「パワースポット」、「スピリチュアルな空間」、「良い『気』が流れている」みたいなことをおっしゃる方がいるが、そのような形容の仕方を僕自身はあまり歓迎していない。残念ながら、そのような感覚を抱くような受容器を僕は持ち合わせていない。
また、一方で「映える」という単純な言葉で形容し、写真をバシャバシャ撮ってSNSで紹介して終いにするような見方も、「何だかなぁ」と思ってしまう。
⑧ 歴史・文化的事物を鑑賞する、学習する
神社は造立後数百年を経過したような建造物・石造物などの文化財や、数百年に及ぶ樹齢を重ねた古木(天然記念物)などが遺され続けてきた場所であり、それらの鑑賞はわが知的好奇心を大いに擽られる。祭日などで行われる地神楽・獅子舞などの郷土芸能の鑑賞も、神社参拝の大きな動機付けになる。
⑨ 人目を避ける場所として選ぶ
恋人同士が人目を避けて落ち合うための場所として、単に神社を選ぶケースもあろう。もちろん、恋愛成就といったご利益を授与する神社もあるのだから、そのような形の神社詣も完全なる見当違いではなかろう。
僕なんかは、上記の分類でいけば⑧が一番当て嵌まるのだが、神社というものはそもそも真摯な祈り・願いを込めるための場所なのだから、僕のような目的で訪れるのは些か不謹慎のような気もする。
しかし、神社の存在を大事に思っているという点ではそこらへんの人には負けていないつもりでいるし、何より参拝者に寛容な日本の神々のこと、僕のことを不届者とか不埒な者という目では見ておられないはずと信じている。
とにかく、神社という場所は、過去の人々の暮らしの変遷を垣間見ることができる場所である。地方史やその地方の産業の推移などを学ぶための素材が多く遺されてきているのである。見方を変えれば、「学芸員不在のフィールドミュージアム」ということもできよう。
だからこそ、神社に何度でも足を運びたくなるのである。
神社というものは、多くの人々が様々な目的で寄り合う場所であるし、何より神社の維持管理は、宮司家や氏子の皆さんの浄財によって賄われるものである。だから、自分の神社詣の在り方を正当化するような屁理屈を並べたところで何の足しにもなりゃしない。ただただ、皆さんのご尽力に感謝しつつ、ありがたく拝見させていただくしかない。
信仰心の浅い僕ではあるが、最低限のお努めとして、神社に直接関わる人達の心象を悪くするような行動は慎まねばならないと思っているし、できるだけ礼拝の作法やマナーを心掛けたいと思っている。
鳥居の潜り方、参道の歩き方、手水の作法、拝礼の作法…。なぜそうすべきなのかという深い意味を十分に理解するに至っていないが、それらを意識しそれに従って行動することも、また新たな学びに繋がるはずである。
さて、前置きが長くなってしまったが、ここからは各論に突入していきたい。
「伊予市を代表する神社はどこ?」と問われると、「何を基準にして代表とみなすべきか」とか余計な考えが押し寄せて回答に行き詰ってしまう。延長5年(927)に纏められた『延喜式』の巻九・十、通称「延喜式神名帳」に掲載されている神社、いわゆる延喜式内社を取り上げるべきか。官幣社・国幣社・県社・郷社・無格社といった社格が高い神社を選ぶべきか。参拝時に絶景と巡り合うことができる神社を優先すべきか…。何とも悩ましいところではあるのだが、ここでは伊予市稲荷に鎮座する正一位稲荷神社を推挙しておきたい。
以前は県社に指定されていた神社で、「正一位(しょういちい)」という神階を有している。氏子も、旧山崎庄、江戸時代でいえば灘町・三島町・稲荷・米湊・尾崎・本郡・森・中村・市場・大平・三秋・下唐川の2町10村という極めて広い範囲に及ぶ神社である。
松山自動車道伊予IC入口のやや北、国道56号の稲荷口交差点から市道稲荷下三谷線を約200m進んだところに、朱色の大鳥居「一の鳥居」が建てられている。ここから鳥居を潜り、山手に向かって真っすぐ進んでいくと、これまた鮮やかな朱色の両部鳥居と楼門が待ち構えている。

この門は寛文2年(1662)の建立で、県の重要文化財に指定されている。建築物全体としても目を見張るものであるが、じっくりと眺めてみると蟇股などの細部意匠も眺めていて飽きない仕上がりになっている。また、楼門内に収められている随身像・狛犬・神馬なども他の神社では滅多に目にしない色鮮やかな彩色が施されていて、美術品としての価値も大いに感じられる。
この門を潜り、先の石段を上って正面の突き当りに拝殿・神楽殿・本殿が待ち構えている。境内地には絵馬殿・宝物館などの建物や、市の天然記念物に指定されているノダフジの古木、灯籠・狛犬等の奉納物、記念碑や伝説の石など、多種多様なものが多数置かれており、見所満載である。
次回以降で、この正一位稲荷神社をベースにして、神社において何を眺めるべきかをもう少し掘り下げて説明してみたいと思っている。
余談だが、この正一位稲荷神社は今年、鎮座1200年を迎え、5月に記念奉祝祭が執り行われたのであるが、これに合わせて2022年5月より宝物館に収蔵される宝物をはじめ、宮司家保有の文書類や境内敷地内にある各種奉納物など広範囲に亘る多種多様な文化財の悉皆調査を行った。そして、その調査結果をまとめた報告書が、2023年8月31日付で刊行された。

この報告書は、伊予市内の小中学校・公民館、伊予市から通学圏内にある高等学校、県下各市町村・大学などに寄贈されており、間もなく公共図書館や学校図書館でも閲覧可能となるはずであろうから、興味ある方はぜひ、手に取ってご覧いただきたい。
◆お店の詳細◆
店名:こたろう博物館
住所:愛媛県伊予市灘町60-3
電話:(非公開、詳しくは店頭で)
営業時間:10:00~19:00
定休日:火・水曜日(その他不定期休がありますので詳しくはホームページ等のカレンダーでご確認ください)
◆「伊予市ガイド vol.138 第16回 石造物を訪ねる」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/78092
◆「伊予市ガイド vol.135 第15回 道を訪ねる-(5)~いにしえの道」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/77204
◆「伊予市ガイド vol.132 第14回 道を訪ねる-(4)~その他の道」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/76376
◆「伊予市ガイド vol.129 第13回 道を訪ねる-(3)~市道とか」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/75466
◆「伊予市ガイド vol.126 第12回 道を訪ねる-(2)~そして県道へ」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/74761
◆「伊予市ガイド vol.123 第11回 道を訪ねる-(1)~まずは国道を」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/73821
◆「伊予市ガイド vol.120 第10回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(4)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/72993
◆「伊予市ガイド vol.117 第9回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(3)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/71897
◆「伊予市ガイド vol.114 第8回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(2)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/71175
◆「伊予市ガイド vol.111 第7回 橋を眺める~何かしらを跨ぐ路(みち)-(1)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/70419
◆「伊予市ガイド vol.108 第6回 地下を潜る路」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/69458
◆「伊予市ガイド vol.105 第5回 川を堰き止めるものを訪ねる」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/68618
◆「伊予市ガイド vol.102 第4回 水を求めて~川を見つめる(2)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/67646
◆「伊予市ガイド vol.99 第3回 水を求めて~川を見つめる(1)」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/66679
◆「伊予市ガイド vol.96 第2回 水を求めて~ため池を眺めてみる」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/65665
◆「伊予市ガイド vol.93 第1回 農村風景を眺める」
https://matsuyama.mypl.net/article/iyo-perfectguide_matsuyama/64697
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