まいぷれ五・七・五
(撮影:和夫)
2020年1月の「無人駅句会」は10名が参加しました。今回は東氏が選句した9句の俳句をご紹介いたします。
「初詣」という新年のピリッとした空気感と、「ひしゃげる」という俗な生活感の取り合わせが絶妙である。初詣の神社、仏閣には露店も居並ぶ。その一角に「東京ケーキ」も大抵ある。日本中何処へ行っても「東京ケーキ」だ。一口サイズの饅頭だと思えばいいか。余談だが、「東京ケーキ」にも行列の出来る露店があって、松山の「椿祭り」の時にその光景に出くわした。他の「東京ケーキ」店は閑散としていた記憶がある。味か、何かが違うのだろう。袋の荷物と押し合い圧し合い災難にあったのだ、東京ケーキは。
冬の薔薇(ばら)は凛として気持ちがいい。ましてや朝である、気が引き締まる。薔薇は赤い一輪と決めて、テーブルクロスはレースの白と決めて、これはおじさんの独り言。独り言はさておき、一錠の薬とは驚きである。僕なんか日に何種類飲むことか。一錠ならば全くの健康体だ。「朝」というのがその健康体を裏打ちしているようだ。
人日は七日のことで、三が日も終わって、七草粥で胃を整えて、生活が日常へ戻って行く頃だと思えばよいか。出勤の途中か、葉を落とし全くの冬木となった銀杏が天を突くかのように久し振りの出勤で感じたのだろう。ちょっとした感動はあったのだろうが、「銀杏」と「天」の取り合わせは並である。類句は多い。
今年もあと数日だと指を折るほどになった頃を「数え日」という。こんな慌ただしい年の瀬に海辺のカフェで優雅にモーニングとは、人生を生きてきたということをこの頃やっと実感出来る人なのだろう。年輪がじわっと迫ってくるようだ。
例えれば、松山城は町の真ん中と行ってもいいだろう。普段賑やかな町も、正月は何処かピリッとした空気が張りつめている。ましてや早朝ともなるとその空気感は荘厳である。陽が上るにしたがって、初詣など正月を言祝ぐ気持ちが高ぶる。こういった気分を叔気満つ(しゅくきみつ)という。
拍子木とは「火の用心」の夜回りか。普段拍子木は聞かないが、晦日には特別警戒があるのかもしれない。拍子木の乾いた音はよく響く。子供の頃は拍子木も打ったし夜回りもした。その拍子木が川向こうから響いてきたのだ、それが晦日とは郷愁感いっぱいだ。
老いというのは思った以上に規則的にやってくると、残念ながら実感している。それが自覚症状として、思い当たる節があると気付かされるのである。その速度はゆっくりであろうがなかろうが緩まない休まない。悲しいかな去年から今年へと一秒も休まない。非情である。
この句どこか滑稽で且つ寂しい。直截に着ぶくれた映像が入ってきて、麺の湯気に啜る音が混じる。雑多な独りの部屋、学生時代ならいざ知らず、人生の晩年なら・・・。でも人間は何時の世も器用に生きているから、軸足をずらせばすむことか。
正月も一日ならともかく、二日ともなると体がなまってむずむずする。炬燵から足を引き抜き思いっきり伸びをするのだ。阿とも吽とも、形相と共に声も出している。二日の表情を良く捕らえていると自画自賛。今年の正月は風邪にやられた。それも二度もだ、参った参った。
(東英幸 記)
この記事が役に立った!という方はいいね!をお願いします♪
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
松山市宮田町4 キスケBOX3階
[ エンターテインメント施設 ]
JR松山駅前! 四国最大級のエンターテインメント施設
松山市道後姫塚乙22-3
[ 宿泊施設・ホステル ]
宿だけで使うにはもったいない! 道後の不思議スポット
伊予市灘町110
[ 旅館(ゲストハウス)/レンタルスぺース ]
大正・昭和にタイムスリップ! 当時の輝きと安らぎが今も残る旅館
松山市宮田町4 キスケBOX1階
[ 温泉/リラクゼーション ]
道後温泉郷1,700メートルから湧き出す天然温泉
松山市古三津6-6-25
[ 室内ゴルフ練習場 ]
西日本最大級の設備を実現したインドアゴルフ練習場がオープン!
伊予市灘町105
[ 全天候型アミューズメント(サバゲー・ミニ四駆) ]
雨の日でも遊べる! 伊予市の新たなお出かけスポットが誕生!