まいぷれ五・七・五
2023年10月の「無人駅句会」は10名が参加しました。今回は東氏が選句した10句の俳句をご紹介いたします。
(撮影:和夫)
夜も一段落した頃、今宵が中秋の名月であることを理解したのだろう。満月を満喫したいと窓を全開したのだ。そこに薄(すすき)とか月見団子は無いだろうが、心地良い風が入ってくる。月光も楽しみたいと部屋の灯りを消してみた。ちょっとした興奮に、申し分のない観月となった。季語「良夜」(秋)。
穭田とは、稲を刈り取った切株からまた新しく茎が生え出た田のこと。晩秋の景であろうが、茎から出た青い葉に夜露が降り、そこに月光が差し光の粒となる。それが、あたかも月からのもらい水のようである。「穭田」と「月」の季重なりがやや気になるが、抒情がそれを押し切ったか。季語「穭田」(秋)。
笑わない男といえばラグビーの稲垣啓太さんを思うが、稲垣さん以外にも笑わない男は多く、頑固親父・臍曲がり、等々。僕は駄洒落(だじゃれ)を言って一人で笑っている事もある。この句の笑わぬ男が笑えば、秋風も拍子抜けだろう。季語「秋の風」(秋)。
敬老会は老人を慰安する会で、9月の第3月曜日の「敬老の日」に行われる事が多いだろう。この句から察するところ、「横に置く」と謂う事はまだまだ老人では無いと謂うことの意思表示のように思える。だから、敬老会には行ってないだろう。季語「ナシ」(「敬老の日」は秋の季語ですが、「敬老会」は、季は感じますが季語ではありません、こんな句を無季俳句といいます)。
このコンサートとは、室内だとすると、コンサートに間に合う為に会場近くのラーメン店で急いで啜っているように思う。屋外だと会場付近にラーメンなど露店が出ていて、休憩の10分もあればラーメンは啜れる。人気バンドか歌手のコンサートか。季語「秋夜」(秋)。
朝顔は白・紫・ピンクなど種々あるが、原種は青い花だそうだ。僕も薄い青色が一番好きです。ある朝、一輪だけ他に先駆けて花開いたのだろう。それを見つけたときは、嬉しさと謂うより可愛さや微笑ましさを感じたに違いない。季語「朝顔」(秋)。
昨今、一番暑いのは立秋の頃だと思う。立秋を過ぎて、ようやく秋かなと一瞬思わせる時もあるが、直ぐに暑さがぶり返し気持ちも萎えてしまう。行き違える市電どうしの吐き出すレールの軋む音は、暑さを助長させる。カーブともなれば尚更だ。季語「秋暑し」(秋)。
檸檬と謂う字は、書けたと思っても直ぐに書けなくなってしまうのが常だ。何度か挑戦したが未だに覚束ない。画数の多いのと、年の所為(せい)なのか。作者もほとほと手を焼いているのだろう。恨めしくレモンを眺めながら。季語「檸檬」(秋)。
蕎麦は救荒作物の一つとされ、稲作の不向きな地に多い。その集落も今では過疎化と高齢化が進み、もう限界集落である。人の手が入らなくても蕎麦は花をつけるのだろう。嘗て蕎麦の花は白だとばかり思っていたが、赤い蕎麦の花は印象深かった。季語「蕎麦の花」(秋)。
競技ももう終わってしまって、競技場には誰もいない。競技場も観客席も秋の日が柔かく包んでいて、静寂そのものである。そんな景色も、秋の日がストンと落ちてあっという間に暮れていくのである。直に井戸に落ちていく釣瓶のように。季語「釣瓶落とし」(秋)。
(東英幸 記)
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