まいぷれ五・七・五
2021年7月の「無人駅句会」は9名が参加しました。今回は東氏が選句した9句の俳句をご紹介いたします。
(撮影:和夫)
山椒魚は両生類で、珍しい動物なのでホルマリン漬けにされて壜に納められ、小学校時代の理科室に安置されているのを記憶している人は多いと思う。その山椒魚に清流の流れる村の語り部としての存在感を思ったのだろう。また、山椒魚の名の由来は、山椒に似た香りのする事からの説がある。余談だが、嘗て岡山の湯原温泉に行ったとき、清流に飼われている大山椒魚を見る事があった。体長1メートルほどでグロテスクだが、両生類としては世界一だそうだ。百年は生きるという。またの名を「はんざき」と言って、身体を半分裂いても生きている事からの言われらしい。季語「山椒魚」(夏)。
どう見ても世の中を達観したような句だ。最小限の食事。食べて早々に昼寝とは隠遁生活みたいで、運動も碌にしない風だな。一瞬、山頭火の庵生活を連想させられた。穏やかにお過ごし下さい。季語「昼寝」(夏)。
主が内儀に声を掛けたのだろうか。酒の摘み(つまみ)か御数(おかず)か知らないが、大豆絡みの品々である。ひと言文句を言いたいのもわかる。でも、夏の夕餉をゆったりと楽しめそうにも思うのだが。季語「冷奴」(夏)。「枝豆」も季語で(秋)だが、ここでは却下。「冷奴」が強い。
ズッキーニは日本では割と新種の野菜である。形は胡瓜(きゅうり)に似ているが、栄養価が高く色々と料理に重宝がられている。そのレシピが我が家でも仲間入りしたのである。新しい生活感があり、どことなく微笑ましい。季語「ズッキーニ」(夏)。
お中元は頂く分には有難いのだが、大半が頑丈な箱で来る。ゴミの分別を思って解体をするのだが、数も重なると夏の盛りには一汗も二汗もかく。思うように解体出来ないと、苛立つ事この上ない。確かに、ちょっとムッとくるよね。季語「中元」(夏)。
「笹百合」は葉っぱが笹の葉に似ているところからきている。花は淡紅色で、山野に自生しているのを見た事がある。昔、会社の寮の裏山にあり、寮母さんが案内してくれたことを思い出す。茎が細く可憐である。軽く手を添えて匂いを嗅いだのだろう。優しさを感じる花である。季語「笹百合」(夏)。
風鈴の鳴る下で、昔風の丸い金魚鉢に飼われる赤い金魚を想像してしまう。顔を近づけて覗いていると、金魚が口を開けてこちらへやって来る。そして「あんたは誰」と、この家の主であるかの如く問いかけているみたいだ。どこかユーモラスだ。季語「金魚」(夏)。
夜も更けて一人居の静かな時間、今日は父の日だったのだと知る。そして、遅き風呂の湯舟に浸りながら父のことを思う。湯上りに巻いたバスタオルの柔らかさに、包み込むようなふんわとした父のことを思うのである。季語「父の日」(夏)。
百歳を前にした母、白寿である。まだまだ矍鑠(かくしゃく)として元気なのだ。その母が飲み干したラムネ壜をカラカラ鳴らすのである。その時の目は少女のようであり、ラムネ壜を振る仕草も少女そのものである。その光景は元気の素であり、夏の太陽の光を浴びたラムネは未だ衰えぬ青春である。季語「ラムネ」(夏)。
(東英幸 記)
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