まいぷれ五・七・五
(撮影:和夫)
2020年10月の「無人駅句会」は9名が参加しました。今回は東氏が選句した9句の俳句をご紹介いたします。
「野分」の読みは「のわけ・のわき」。主に台風の風のこと。別れにはいろいろあるから何の別れか知らないが、「腕いっぱいの」と言う表現から想像するに男女の絡みと思って差違はなかろう。彼への憤り(いきどおり)や蟠り(わだかまり)が限界に達してしまった。そんな胸の内を台風の一吹きできれいさっぱり吹き飛ばしてほしかったのだ。両手をいっぱいにひろげて、「台風よ来よ」。台風一過、爽やかな気分と晴れ晴れとした気持ちに満ち溢れる。季語「野分」(秋)。
曼殊沙華は彼岸花の事だが、死人花(しびとばな)とも呼ばれ、鱗茎は有毒であるが薬用にもなる。また、天上に咲く花といわれ見る者の心を穏やかにすると言う。その群落はというと狂おしいほどの熱情的な赤なのだ。発狂が愛という比喩、おどろおどろしい世界である。季語「曼殊沙華」(秋)。
この頃は立秋を過ぎても暑さは抜けず、夏日も平然と鎮座する。「三津の渡し」は松山市三津地区の入り江を横切る、時間にして二、三分の地域密着型の渡し船である。自転車も乗せる。「客一人」は自分自身なのか、汐の香がちょっとした旅情を誘う。季語「秋暑し」(秋)。
十五夜の月見のお供えに、団子と一緒にアボカドも添えたのだろうか。翌日、団子もアボカドも戴いた。アボカドの種が、取り損なって床に落ちてゴロゴロ転がったという事。十六夜の月が「あわてないで」と笑ったとか。季語「十六夜」(秋)。
ハイビスカスはインド原産といわれ、仏桑花(ぶっそうげ)の名を持つ。ハイカラな病院である。中庭に咲くのか、入り口に咲くのか。異国の花は患者には癒しになるだろう。ハイビスカスは夜も咲いているのだろうか、熱帯夜ではなさそうだ。季語「ハイビスカス」(夏)。
「きちきちばった」は「ショウリョウバッタ」の雄とのこと。なるほど、雌を誘うために雄が「キチキチ」と音をたてて飛ぶのだろう。まだ恋の相手の見つからない雄は、落日になっても必死なのだろう。悲壮感漂うなあ。季語「きちきちばった」(秋)。
「アサギマダラ」は旅する蝶である。日本全土で見られ、分布はヒマラヤにまで至る。日本からヒマラヤまでは旅しないだろうが、理想郷へは思いを馳せるているのかも。人間のアサギマダラに託したロマンなのかもしれない。まほろばの国へアサギマダラの宿命であろう。季語「アサギマダラ」(秋)。
古い駅舎が解体されてモダンになろうとしている。その解体する工事音が秋の空高く響いているのだ。爽やかな秋空が雄大である。駅員、客、工事作業員、いろいろな顔が見える。季語「天高し」(秋)。
原野に秋の草花がひしめきあっている。それぞれに派手さはないが、楚々とした咲きぶりは情趣たっぷりである。吹き来る風もその情趣の一端を担う。花野は自在である。楽しいと言えば良し、嬉しいと言えば良し、悲しいと言えば良し、寂しいと言えば良し、全てに頷くのである。季語「花野」(秋)。
(東英幸 記)
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