このように69年10月~70年9月まで捕われの身となっていました。
まあいいやという怖いもの見たさもありました。
3坪ぐらいの鉄格子のある独居房です。未決といって裁判をするために身柄を確保することが目的ですから、仕事はありません。洗面台のイスをめくるとその下はトイレです。窓には外から鉄柵が打ちつけられています。畳2枚の上にふとんを敷きます。
ただ1日中座ってばかりではありません、机といすがありますからその上で新聞や本の読書生活です。政治犯だから一人です。
これからの人のために未決の独居房生活がどんなものであったのか簡単に紹介します。そんなものは不必要だといわないで下さい。
いつあなたの身の上にふりかかるかもしれないのです。
①三食付きです。必要な栄養量はあります。半々の米と麦です。
②運動は週に2回、1回が15分ほどでした。
③新聞は一紙のみ
④差し入れはできます。一般の本屋で入手できる本や公判対策資料、手紙など。
ただし、刑務所側が安全性の面、保安上妥当ではないと思われる部分は墨で消されます。
70年4月のよど号事件の時は、ほとんどベタ一枚黒塗りでした。
お隣さんが、鉄格子からハイジャックがあったと知らせてくれました。
⑤面会は1日1回のみ。
当時は学生事件の被疑者でいっぱいでしたので、このように限定しています。
誰かが先に来ている場合、次の人は面会できません。
⑥風呂は1週間に1回、正面に時計があって、各動作は3分毎で笛が鳴ります。
⑦花の差し入れOKです。
1か月ぐらいたつと、自分で読みたい本を注文もできます。自費で購入できます。
読書三昧の毎日です。これは良い機会だと思ってじっくりと読書して、知識を取得したほうが良いと考えました。刑務所を革命の学校に変え、ここで座って本を読むのは与えられた良い機会でした。
何しろ、三食つきの安全地帯ですから。ここにいる限り、もう捕まる心配はいらないのです。
捕まって、ホッとしているのも妙な気分です。
「フランスの内乱」「フランスの階級闘争」「ルイボナパルトのブリュメール18日」
「資本論1・2巻」、「ヘーゲル批判」など、その他ドイツ・フランスの著作物などを読み漁りました。
週間マガジンの連載「あしたのジョー」は楽しみでした。
週一のオヤツもあります。もちろん自分の金で買うものです。
三食もまあまあのメニューです。小さい頃、田舎ではこんなものさえ食わせてもらえなかったことを思い出していました。
先進発展国であった日本では、カレーライスや、サバの塩焼き(大根おろしもついてる)を出してくれるのです。
未発展国では、多くの人が飢餓に苦しんでいるというのにと考えながら、食事は楽しんでいました。あとは独房の中でスクワットをして体力をつけていくことでした。
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