デモをおもしろがる連中もいました。
最初にデモに参加した人は緊張でいっぱいとなります。何と云っても警察が怖い、パクられはしまいかと気になる。
まず集会があって、いろんな団体のあいさつ・決意表明がなされる。会場で配布されるビラを読んだり、アジテーションを聞いたりする。
1967・68年頃はヘルメットの着用もないけれど、帽子位は被っていました。
スクラムを組んでいくのですが、順不同だから男女入り乱れて、今日はラッキーだったと思ったりもしました。やがて、ヘルメットと手ぬぐい=タオルが当たり前となっていきました。
ある時、善通寺の普通科連隊にデモに行くことになって、高松からバスで向かいました。
ところが、そのうちの一人が酒くさい。どこでどのように手に入れたのかわからないのですが、ヘルメットの上にニワトリのとさかを乗っけている学生がいました。においがくさくてたまらないのですが、当人は興奮しているので何を云ってもダメでした。
あれは何だったのだろうか。警察へのイヤミの表現だったのだろうか。
デモは見るものを異常な興奮に導くこともあります。東京にデモに行ったとき、そのうちの一人が「立川基地へ行こう、おもろいぜ」というので一緒に行ってきました。見物人です。
行ってみると、正門前の周辺には200くらいの見物人が立っている。
ベトナム戦争で故障した戦車を横須賀港から運び入れているのです。これを阻止しようと諸派の学生が入れ替わり登場しては機動隊と衝突する。見物人は学生部隊が登場すると、拍手をしたりどよめきが起こる。やはり赤ヘルが一番人気です。
付近のサラリーマンは「毎晩ここにきている。もう三日も会社を休んでいる、明日は行かんとヤバイ」と云っています。デモは関係のない人をも興奮させるのです。
ちょっと離れたところでは、二階に「ビアガーデン」があります。
デモを見るのには好位置なので、二人で中に入り、ビールを飲んでゆったりとデモ見物としゃれることにしました。一杯飲みながら、デモ隊がやってくるのを今か今かと他の客と一緒に待っています。
そのうち、見物人同士が言い争いをしだして、ケンカになってしまいました。そしたらさっきの兄さん、三日も休んでいるお兄さんが、下に降りて行って竹竿を持ってきて、相手を突いたり、叩いたりし始めました。
その兄さんが云うことには「あんな節度のないやつは許せん。デモの非難をするのは、あれはヤクザだ、あんなやつは許せん」という論理です。
警察と一緒になっていたヤクザは、このお兄さんの一撃で逃げてしまいました。
このお兄さんは毎晩警察と学生の衝突を見ていて、いつの間にかゲバ学生に気持ちを寄せていったのでしょうか。支配されこき使われている労働者には、根底は自らの階級性があります。
存在そのものが権力(国家と資本)に対して不満があり、正義感があるのではないでしょうか。
理論とイデオロギーがなくても人は考え、行動するのではないでしょうか。
■お知らせ■
2022年10月、実店舗復活オープン!店売り始めます!
毎週月〜金の12:00〜17:00に写楽堂安城寺店にて店売りを始めます。
詳しくはこちらからご覧ください↓
古本実店舗復活オープン!店売り始めます!