今日は前回の続きです。
大変なことになってしまった事例をご紹介します
まずは松山市在住の依頼者から苦情を聞いてみましょう。
8月。ひぐらしの鳴く、ある夕暮れどき…
林裕子さん(仮名)という60代の女性がいました。裕子さんは旦那さんと2人で、一匹のネコを飼っていました。名前はミーちゃん。6才のメスです。
ある日、室内で飼っていたミーちゃんがいきなり窓の隙間から手を入れて飛び出してしまいました。
裕子さんが午前中に掃除をしていたときに開けていた窓が、完全に閉められていなかったのです。掃除が終わり、ミーちゃんをゲージから出してやって、ウロウロしていたときにどうやら気づいてしまいました。
裕子さんはミーちゃんを室内で飼っていたネコですから、外へ出したことがありませんでしたのでとても心配です。暗くなるまで家の周辺からご近所まで探しましたが見つかりません。それから毎日探しに出かけて行きましたが、なかなか見つかりませんでした。
そんなとき、仲の良い隣人の高田さん(仮名)に、いなくなったネコのことを相談してみました。すると、「どうしても帰って来んのやったら、探偵社が探してくれるって聞いたことがあらいね。」といって探偵社のことを教えてくれました。
そこで裕子さんは【ペット探し 探偵 愛媛】でネット検索してみました。すると松山市内にある大手探偵社のホームページを発見しました。
ホームページを見ると、複雑な料金体系でよく分かりませんでしたが、過去の実績欄にペット探しが記載されていました。裕子さんは藁をも掴む思いで問い合わせてみました。
「逃げたメスネコのミーちゃんを探して欲しいんですね。うちは実績があるので大丈夫です。ただ、見つかるのに時間がかかることもあります。また見つかれば成功報酬が発生いたしますが、よろしいですか?」
さらに、
「成功報酬額は、着手金の3倍程度です。よろしいのでしたら、契約書等をご郵送いたします。そこに書かれている着手金をお振り込み下さい。振り込み確認次第、調査を開始いたします。」
そして、2、3日して契約書等の入った封筒が自宅に届きした。一応旦那さんにも探偵社のことを話し、契約書等を見せますが、ご主人は「ネコやけん、腹が減ったらすぐ帰ってくるやろ。」といい、取り付く島もありません。でも大事なミーちゃんがいなくなってもう2週間近く経ちます。指示されるまま着手金〔20万円〕を指定口座に入金しました。
ところが、待てど暮らせど依頼した探偵社から調査の報告〔契約書に連絡先を記入します〕がありません。それどころか、捜索を始めてくれたのかどうかすら、分かりません。そうこうしているうちに、とうとうミーちゃんがいなくなって1ヶ月経ってしまいました。
一方、逃げたミーちゃんはというと、ご近所の佐藤さん(仮名)宅の庭でオスネコのビンくんと仲良く餌を食べていました。(この子は首輪付けとるけど、どこの子なんやろかね。最近よく来よらいな…。)ミーちゃんはなんと、ネコ好きの佐藤さんに保護されていたのです。
買い物の帰り道、裕子さんは探偵社からの報告が一度もないことが信じられませんでした。(こっちから電話してみんといかんね。)
そんなことを考えていると、1人の女性が家の庭で2匹のネコに餌を与えているのが目に止まりました。よく見るとミーちゃんそっくりのネコもいるではありませんか!
「!? うちのミーじゃないの!」
首輪を見ると、裕子さんが趣味で作ったミサンガの首輪でした。
「ミーちゃん、こんなところにおったの。」
「あらら、お宅んとこの子やったんかい。いつからおるのかよく分からんのやけど。1週間くらい前からかね…。うちのビンと仲良しになってしもうてね。」
裕子さんは思わず全身の力が抜けてしまい、地面にしゃがみ込んでしまいました。
こうして探していたネコのミーちゃんは見つかりました。今は8月ですが、暦の上では秋の季節。ネコにとっていわゆる発情期に入っていたことと、保護してくれた佐藤さんが熱心なネコ好きだったこともあって、ネコのミーちゃんはなかなか林家に帰って来れなかったのです。
次の日、裕子さんは例の探偵社に調査の報告をくれなかった上に、大事なミーちゃんを探せなかったことに憤りながら、ネコを探したのは私だから着手金20万円は返金して欲しいと言いました。
すると探偵社は、
「着手金は返金できません。契約書の裏に約款があります。ご確認いただけますか?」という始末。
裕子さんは釈然としないまま、着手金〔20万円〕を諦めざるを得ませんでした。
さて、この探偵社の表向きの対応〔約款を盾に返還を拒否すること〕については、社会通念上はよくあることですが、探偵社内では何が起こっていたのでしょうか?
それは…
何もなされていなかった、ということが結論です。
つまり
ペット探しは放置されていました。
では、代わりに何をしていたのでしょうか?
それは浮気調査です。
大手探偵社の依頼件数の約9割は浮気調査ですので、他の依頼は基本的に調査不可能です。しかも前回に投稿しましたが、探偵業法ではペット探しは規定外ですので優先順位はかなり低いのです。
つまり、初めから着手金目当てだったということがお分かり頂けるかと思います。【私はこれを
着手金詐欺ビジネスだといっています】
なので結論としては、大手探偵社にペット探しは厳禁ということになります。つまり間違っても大手探偵社を信用すると
カモられますね
