まいぷれ五・七・五
(撮影:和夫)
11月の「無人駅句会」は10名が参加しました。今回は東氏が選句した9句の俳句をご紹介いたします。
林檎の良い香りがしてきそう。昔は木の箱に籾殻(もみがら)をしいて林檎を詰めていた。今では段ボールだが、スーパーにどかっと積まれた。取れたての林檎の匂いを振りまいている。季節になると我が家にも長野から毎年林檎が届く。お返しに蜜柑を送るのだが、直送された林檎はひと味違う。さてこの句だが、切れ字の「かな」が効いていない。体のいい間に合わせの感は拭えない。もっとほとばしるような香りを期待したい下五である。下五が頑張りどころである。
「ジャスミン茶」は香りといい口当たりといい上品で、気持ちをゆったりとさせてくれる。静かな秋の夜長に読みかけの本を読み進む。優雅な一人の時間が流れる。さて、この句も下五の頑張りを求める。「あり」は表現が貧しい。説明してしまった。
景色は良くわかる。海の一望できる公園があってそこに木の実が落ちていたということ。もう一つ詩情が感じられない。言葉が多すぎるのだ。「潮風」「公園」「木の実」、焦点を絞り切ろう。
「黍嵐」は死語に近い言葉のようだが、「きびだんご」餅もあることだから栽培はされているのだろう。辞書によると、黍は実が重く葉が広いゆえ、風にざわざわと触れ合うのだそうだ。ロダンの像はブロンズが多いから「黒々」は言い過ぎた感じだが、「黍嵐」と何処かで妙に引き合っている気がしてならない。しかしこれも下五の「黍嵐」が問題か。
この句も下五が問題。「晩秋」と「古りにけり」では俳句のトーンが下がってしまう。場当たり的な言葉に終始してしまった。もっと言葉に意外性がほしい。
破調だが好感がもてたな。新米の良い香りがしてきた。漬け物一品で充分だろう。直截(ちょくせつ)な表現、これはこれだ良しとしよう。
「小春日」と「死亡欄」との因果関係はないが、元同僚への哀悼は充分感じられる。しかし、この句の浮いた感じがするのは何故だろう。これも下五の「死亡欄」か。ただ言葉を貼り付けただけの感が強い。
流星は大抵、大気中で燃え尽きるが、中には隕石となって落下する。以前、獅子座流星群を見たが凄かった。数十個が一気に飛んできて、中には燃えながら飛んでくるのもあったが、これが隕石か。壮大な宇宙の天体ショーだった。流れ星は一つ二つぐらいがロマンがあっていい。少なくとも宇宙を旅してきたのだから何かしらドラマがあっても、と思うか。この句も、下五の「物語」が甘いか。くすぐりだけで実がない。
「朝焼」は夏の季語だが、朝焼はそれほど季節に拘らない。石榴がしっかりした季語だから「朝焼」に振り回されることはない。地球誕生のゴツゴツ感と割れた石榴のゴツゴツ感を朝焼が見事に演出してくれたと自句自解している。
(東英幸 記)
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